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☆・゚:゚NIGHTCORE*:・'゚☆



sanmalと申します。


皆さんは、何をきっかけにナイトコアを知りましたか?
大物Youtuberが配信で使っていた、原曲を調べたら先にナイトコアが出てきた、サウンドクラウドでいい曲を見つけたと思ったら実はナイトコアだった…などインターネットの色々なところで良くも悪くもナイトコアにエンカウントすることがあるかと思います。


別名nxc人の褌で相撲コア泥棒コアなどと呼ばれるナイトコアですが(最初以外は呼ばれているところを見たことがないですが)、Youtubeでアップされればたちまち数千万再生されるなど絶大なファンの数を擁する反面、その性質上矢面に立つことも多く、なかなか闇の深いがちなジャンル(文化)です。特に曲を作る人からは相当にヘイトが溜まりやすい気がします。


そもそもナイトコアって何や?と言う話ですが、、、
Nightcoreとはなんですか?- Yahoo知恵袋


本来はノルウェー(だったかな?)のグループNightcoreが、音楽のピッチを上げてダンスミュージックとして使用していたのが始まりです。基本的にはただ1.25回ししたりするだけです。この事によりyoutube削除基準から外れる、といった側面もあります(原曲丸上げではなくなるので)。








知らなかった・・・


まあ、要するにナイトコアは、元々そういう名前のグループが作っていたブートだったのが次第に曲を無許可で早回ししてネットにアップする文化となったという感じですね。
大きな特徴は、やはり節操がない(ロックだろうがなんだろうが速くしてしまえという精神)ところと、おおっぴらすぎて逆に大丈夫なのかもしれないと感じてしまう著作物の無断使用というところでしょう。やはりひと目見てウッとなるのは動画内でのイラストの無断使用だと思います。これが好きな絵師さんのイラストだったりしたらけっこうムカッと来るのではないでしょうか?

キャプチャ

YoutubeでNightcoreと検索した様子です。24時間ナイトコアだけを流し続けるチャンネルなんかもあって、しかも人気です。さらにドネーション、つまり資金提供も募っていてさらに地獄の様相を加速させています。



aaa

SoundcloudでNightcoreと検索した様子です。トップに上がってくるものはほぼ1億再生と凄い再生数を記録しています。



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ナイトコアのもう一つの通り名、nxcで検索するとこうなります。実はナイトコアには別の顔があるのです。これについては後々説明すると思います。



以上とりあえずナイトコアの概要ですが、これは「ナイトコアってよく聞くけど何?」って友人などに聞かれた時にこれだけ説明できればいいよね!の部分です。ここからは、「なぜナイトコアは良い/良くないのか?」
「なぜ音楽を早回しするのか?」という存在自体について深く考えていきます。批判したり擁護したりしていきます。
これを期にナイトコアをただのインターネットのゴミだと思っていた方も、今一度その文化について考え直してみてはいかがでしょうか。







なぜナイトコアは人気で不人気なのか


ナイトコアを聴いている層について探りを入れようと思いましたがまた違う論争の種になりそうなのでやめました。

人がナイトコアを聴く理由はおおむね「速くて楽しいから 」に尽きるかと思います。

「音楽は速いと楽しい」を日本人が無自覚に体験し熱狂した時代がありました。2008年 のことです。




ウッーウッーウマウマ(゚∀゚)


タイトル回収乙
Caramell - Caramelldansenに合わせて踊らせる動画の発祥は4chanということで、この頃から日本と海外のオタクはお互い影響され合う関係だったことがよくわかりますね。

MADに使われる Caramelldansenは「Speedycake Remix」という非公式のリミックスで原曲の約1.2倍速だそうです。


ナイトコアやん


と言ってもナイトコアとの直接的な接点があるわけでは無いと思いますが、、、


MADと音楽には綿密な関係があります。某ホモビや某ッキー☆などミームが形成されるとどこかの誰かがそれで音MADを作り、いつの間にかレギュレーションが出来るように、ナイトコアもそれ自体がミームと化し「音楽を早回しして萌え画像を乗っける」ことがそれらへの従属の証となるようになったのでしょう。なんか違う気もする。

それらのミームを楽しむ上での暗黙の了解として「非営利」があると思います。人のモノを好き放題して遊ぶ手前それで利益を得るのはいかがなものか、もしくは人の作品を利用して自分の地位を上げるのはどうなのかという意識は特に日本においてまだ根強い気がします。同人界隈でもよく話題になるところです。そこがナイトコアで広告収入を得たり再生回数を稼ぐことに対しての嫌悪感の理由かと思われます。

ナイトコアをアップするという作業の対価は存在してよいとして、それを丸ごと貰ってしまえば当然原曲の作者には一銭も入りません。難しい問題なのでこのことについて激しく不快感を得る方はとりあえずYoutubeでナイトコアを視聴することを止めてSoundcloudでナイトコアを視聴することをおすすめします。広告収入がありません。最近Soundcloudも再生数に応じてお金を出すとか出さないとか言われててアレなんですけど。(Soundcloudも有料会員限定で収益化しました…。どうしてもナイトコアの作者にお金を落としたくない方は原曲を入手して自分で早回しさせましょう。「
聞々ハヤえもん」というフリーソフトがとてもおすすめです。)

国内外関係なく、インターネットミームは現在ネットに蔓延する違法アップロード問題に片足突っ込んでるようなものなので詳しく追求されると「ほぼ全部アウト」なので考えるだけ底なし沼でもがくようなやるせなさがありますが、そこは皆さんの培ったインターネットモラルで各々線引きしていただいて快適なインターネットライフを送っていただきたいと思います。要するに純粋に楽しいものを追求することはいいですが、それで不利益を被る立場の人間がいないかどうか周りをよく見てお互い楽しみましょうということです。難し~~~~~







ナイトコアって言ってもいろいろある

「ナイトコアは原曲を弄らずに早回ししているだけだから(音楽性として)クソ」という主張は多いですし、それに対してわかりもあります。

「曲を早回しするだけ」というのはとても簡単ですし最悪DAW(作曲用のソフトウェア)が無くてもまあなんとかなるレベルの作業です。

ちなみに実際にアップされているナイトコアはこんな感じです。






Soundcloudに上がっているナイトコア(nxcと呼ばれる率が高い)は結構な確率で原曲の記載がないので最初は「この人めっちゃいい曲作るやん!」と思ったらナイトコアだったって経験をよくします。そのうちアカウントの雰囲気でこれはナイトコアだとわかるようになります。

そもそも早回しはDJでやる事なわけで、昔DJ中にレゲエをBPM160やら170やらで流したのが紆余曲折あってジャングルやらドラムンベースやらになったわけですが(この辺りは複雑すぎてわかりません)、そうした過去を経過した今、インターネットが普及し、iTunesから適当に持ってきた曲を早回しただけのものでも気軽にパッケージングしてリリースできて、それをリリースされた瞬間に聴くことが出来るようになった、というだけのことなのだろうと思います。それこそが問題なのかもしれませんが・・・
DJと同様ナイトコアも何を早回しにするか、という選曲が大事なのですが、ここもDJの「前に突っ立って遊んでるだけじゃん」と言われちゃう問題と同様、選曲のこだわりが受け手に伝わりづらいのが問題なのかもしれません。 


ナイトコアには別の顔があると言いましたが、Soundcloudでnxcと検索するとNightcoreとは全く違う雰囲気になります。

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↑さっきの



楽しい音楽がいっぱいです。でも萌えどころかなんか変なアートワークばっかりですね。


"Nightcore"と"nxc"、同じ意味ですが用いている界隈に違いがあるのです。たぶん
(追記:「nxcは
Fan Fictionというアーティストが ナイトコアにaesthetic(エステティック)感を混ぜたものの略語として呼び始めたもの」という助言をT5UMUT5UMUさんから頂きました。ナイトコアがVaporwaveやPC Musicのアーティストらなどに影響されて派生した新たなジャンル、スタイルの事をnxcと言うようです。しかもnxcはNerdCoreの事を指す、NindendoCoreの事を指すなど色々な解釈があるようで、一筋縄では理解できなさそうです)

"Nightcore"の方は多くの人が認識している曲調です。そしてリスナーの人口がバカ多いです。学校でクラスメイトが聴いていた・・・という場合は往々にしてこっちです。
リリース量がバカ多く、聴ききれません。適当に選んでも大体同じように良いので作業用BGMなどによく使われるのでしょう。なんか馬鹿にしてるみたいですけど普通に僕は好きです。広告収入さえ取らなければ。

"nxc"の方は、現行のインターネットミュージック内に潜り込んでいる、アンダーグラウンドシーンでのナイトコアです。Soundcloud内ではこちらに行き着くことが多いです。日々得体の知れないアカウントが曲をリリースしています。ちなみに「得体の知れないアカウント」とはTwitterで気軽に知り合えがちです。「君のナイトコアいいね!」ってリプライしたら喜んでくれると思います。
こちらではナイトコアだけでなく、BootlegやEdit、要するに曲を自分の好きなように改変しているものも多いです。というか両者にそれほどの区別はありません。大体が同じシーンの中で収まっています。ひたすら皆でやばい音を求め合っています。
ただ、早回しだろうがなんだろうがDJで使ってもらいたいためにフリーダウンロードにするので、倫理的にはヤバイ所はあります。罰せられるわけでは無いですが・・・


もし"Nightcore"の方のみでナイトコアを解釈していた場合は、よければ "nxc"の方も色々掘ってみてから解釈し直してみてはいかがでしょうか。思いがけない発見がいくつもあるかと思います。


最近は、アニソンのDJのイベントやネットレーベル主宰のDJイベントなどでナイトコアがクラブハウスでかかる機会も多くなり、いい感じにナイトコアが進出してきています。オタクの余興と思われがちなナイトコアですが、そのうちナイトコアだけのイベントができたり、ナイトコアの曲調に影響を受けたクラブミュージックがたくさん出来たりしたら面白くなりそうですね。現場からは以上です。










結論



オタクは速い曲が好き














おわり