アー
sanmalです。2019年も宜しくお願いいたします。


今年最初の記事は「lo-death」なるものについてです。


読み方は恐らく「ローデス」、loはlo-fiから、deathはまんま””死””のことだと思いますが、そのまんま解釈すると「死のローファイ」デスね。








ジャンルを提唱しているのはJaredとDylan Chanceyの2名からなるDREVMというユニットで、blck.と言うlo-fi、Bass、Experimental Beatsなどのジャンルに特化したレーベルもやっています。今回はこのレーベルを通して、このユニットとこのジャンルの存在を知ることになりました。





Hip Hop、Trap、DubstepなどにUS的なlo-fiの要素と鬱々しさが練り込まれた感じかなと思いました。丁度ラッパーで言う$uicideboy$やBones、Pouyaとかあっちの方面の空気感のような…。


好きなやつ



「death」という単語を使うところも、似たようなカルチャーを感じます。(たまに「Deathcore」というタグも付けているのですが、それは本当にあっちのDeathcoreと混同するので出来ればやめてほしいなと思いました)


そっちのデスコア



lo-fiについてそもそも疎いので深いところまでは言えませんが、lo-fiとベースミュージックが合わさったような音楽性のものをリリースしているのは以前のブログでも紹介したtsurudawoolymammothなど、レーベルとしてはLAのCourteous FamilyALPHA PUPなどが言えるかなと思います。

アメリカ西海岸における狂ったトラップ(Experimental Trap)について
(この記事に誘導するの何回目やねんという話ですが、まだ読んでいない方は是非…)



DREVMはTwitterのbioで見るとテキサス州のミドロジアンというところのユニットらしく、西海岸ではないのですが、その代わりレーベルから出しているアーティストはUSだけでなくUK、カナダ、アルゼンチン(!)など多様で、世界中からそうした音楽が好きな人達がネット上で繋がって集まってる雰囲気です。そのせいか、前回Experimental Trapとして括った音楽とは少し毛色の違った音が多いなというように思います。なお西海岸のレーベルはUS以外の人をあまりリリースさせていないという事ではないです、ややこしいですが、、、



紹介しまくるうちに自分でもだんだんよく分からなくなってきたので図を作りました、「エクスペリメンタル分布図」です。 炎上しませんように

hyou2


話題によく出るアーティストたちを、「lo-fi」「hi-fi」「電波」「鬱」4つの性質で分類してみました。電波と鬱はオタク御用達の単語ですね。でもその分類でバシっとハマったのでやっぱこれらはオタク向けの音楽なんだなということがバッチリ判明しました。発見です。正直lo-fiかhi-fiかという分類については「lo-death」の場所を定義するためにそうしたのでこじつけ感がありますが、lo-fiはノイズやサンプリング多めなほう、hi-fiは今風なほうとぼんやり捉えて下さい。

縦の性質について説明すると、「電波」は少しサイケデリックであったり人智を超えたものを感じるようなほう、「鬱」はそのまま聴いていて鬱々しくなるようなほうです。当事者以外が人の音楽のことを鬱々しい認定していいものなのか分かりかねますが…

「lo-death」と言えるのは、lo-fiで鬱々しいので左下に分類されるものになると思います。今まで紹介したアーティストの中では、RoxasWoolymammothなどはその部類に入ってもおかしくないかなと思いました。


実際Roxasの曲がblck.主宰のEPでlo-deathに入れられています。

そしてそれと対を成すように「hi-death」の存在が明るみに出ました。捉えようによってはハイテックの激しいやつをそう言いそうですね(聴いたことがないので誰か作って下さい!!)。要するに今風の鬱々しいベースミュージックということなので巷で話題のIndustrial Bassとかもここに入っちゃうかもしれません。Onumiを入れたのはOnumiは曲名がネガティブな日本語の場合が多いからです(安直やね)



混ざり合いすぎて、もはやこれはダブステップなのかトラップなのかというのを区別する意味がなくなってきたので、これからよりサウンドや感情によって区分される、またはDREVMのように自ら分裂することが増えるのではなどと思いました。

細かくジャンルが分裂しすぎると聴く側が混乱するという欠点や、要らぬ論争が増える可能性だってあります。それでもこうして文章にする時に、ジャンル名というのはいささか効果を発揮します。実際「lo-death」という言葉に惹かれてこの記事を読んだという方も居られるかと思われますし、人からパッと注目を浴びるための特効薬みたいなものに、ジャンル名というのはなり得ます。そして自分自身もそういう事をやっています。

しかし薬も過ぎれば毒となる、皆がやり過ぎると同じようなちっちゃいジャンルが分散しては萎んでいくだけになるかもしれません。名前だけが残って「〇〇は死んだ」と非難されるのも怖いですね。

皆さんも、自分だけのジャンル名を作ってみては如何でしょうか?

おわり